ペースメーカーについて

合併症

ペースメーカーの植込み手術中や、手術後に十分に注意していたにも関わらず、合併症が起こる場合があります。

手術中の合併症

気胸(ききょう)

静脈穿刺法の場合、注射針が肺に達することがごくまれにあり、その刺した部分から空気がもれ、胸の中に空気がたまることがあります。
*手術中や、手術直後に胸痛や、息苦しいという症状があったならば、“気胸”という合併症が疑われます。

血胸(けっきょう)

静脈穿刺法では、まれに静脈や動脈を貫通して刺してしまうことがあり、その際の出血が胸の中に溜まることがあります。

リード穿孔

この合併症はごくまれですが、静脈や心臓の中でリードを進める際に、血管の壁、あるいは心臓の壁の一部をリードが貫通して起きます。

*これらの合併症が起こる割合は極めて低いものです。

手術後の合併症

ペースメーカーポケット感染症

感染症には一般的に2種類あり、ペースメーカー植込み部分が赤く腫れあがってくるものと、その部分の皮膚が徐々に黒ずんでゆっくり進行するものとがあります。
赤く腫れあがったものは、まれにばい菌が検出されたり、ペースメーカー周辺に膿がたまり、その膿が皮膚の外にもれてくることがあります。このような場合は、担当の先生の判断で適切な処置を行うことになります。
一方、皮膚が黒ずんできたものは、その周辺に特に炎症がみられなければ、そのままの状態で様子をみることが多いようです。

リードの離脱・移動

一般的に使用されているリードの先端にはヒゲのようなものが付いていて、通常、この部分が心臓内壁の組織に引っかかって、抜けたり、ズレたりすることが起こらないようになっています。
しかし、まれに、手術が終了した後に、リードの先端が心臓内壁の組織から抜けてしまい、ペースメーカーによる電気刺激がきちんと心筋に伝わらなくなり、手術前と同様の状態(徐脈の症状)に戻ってしまうことがあります。
このような状態になった場合には、担当の先生の判断で適切な処置をとることになります。
*手術後、3-5ヶ月すると、リードの先端は心臓の組織にしっかり癒着して抜けにくくなりますが、まれに患者様の心臓の中が“つるつる”だったり、リードのヒゲがひっかかる組織が少なかった場合、あるいは、手術後間もない時期(3ヵ月以内)に、腕を使った激しい運動をしたことにより、この合併症が起こることがあります。