術後の生活について

日常生活

運動・スポーツのすすめ
手術後1〜3ヶ月たち、経過の良い患者様は、同じ年代の方がしているスポーツならば、ほぼ何でもできます。
しかし、激しい動きをともなうスポーツで、心臓に負担のかかるもの、また腕立て伏せなど、植込み位置に近い筋肉を動かし、ペースメーカーやリードに思わぬ力がかかる運動はさけた方がいいと思います。一般的には「一日40分間歩けば、健康を維持できる」といわれていることから、年配の方にはジョギングよりもウォーキングをすすめます。何にしても、ひとりひとりの患者様の状態は違いますので、担当の先生に直接聞いていただくのが一番かと思います。
お風呂
入浴に関して直接ペースメーカーに影響はありません(電気風呂は除きます)が、熱いお風呂や長湯は脈拍を上げ、心臓に負担をかけますので、入浴時間は15分程度の短めにした方がいいと思います。また、サウナ風呂は一般的に心臓に負担をかけると言われているので、普通のお風呂と同様、短めに入るのがいいでしょう。それから、公衆浴場にある電気風呂などですが、ペースメーカーに影響ないとは言い切れないので避けたほうが無難だと思います。
車(ドライブ)

自動車の運転自体には問題はありません。しかし、車のシートベルトが、急ブレーキなどの強い圧迫や衝撃で、ペースメーカーの導線(リード)の断線を引き起こすことがあります。このようなトラブルを避けるため、植込み部分を強く圧迫しないようにクッションを当てておくことなど、工夫をすると良いと思います。また、ペースメーカーに影響があるかもしれないので、車のボンネットを開けてのぞき込んだり、エンジン部分に近づいたりしないでください。

その他、近年キーを差し込む操作なしでドアロックの開閉やエンジンの始動・停止等ができる、いわゆるスマートキーシステム(具体的な名称はメーカーによって異なります)が搭載された自動車等が増えています。当該システムを搭載した車両へ乗車する場合には、車両に搭載されたアンテナ部分から植込み部位を22cm以上離すようにしてください。

>> いわゆるスマートキーシステムについての詳細
海外旅行
飛行機で旅行することは、特に問題がありません。しかし、飛行機の搭乗手続きの際、金属探知機にペースメーカーが影響を受けたり反応することがありますので、係官にペースメーカー手帳を提示するようにしてゲートやハンディタイプの金属探知機を用いない方法で検査を受けてください。こうすれば、出国する時でも、旅行中でも、ペースメーカー手帳で不必要なトラブルが避けられ、スムーズで快適な海外旅行ができると思います。

※旅行中も必ずペースメーカー手帳は持ち歩くようにしてください。

 

出産
ペースメーカーを植え込んでいる女性でも出産は普通にできます。状況によっては、プログラマーという装置で分娩時に心拍数をあげる必要があります。

※プログラマーとは、体の外からペースメーカーの動きや情報を読み取り、その作動を変えたりすることができる機器です。

買い物
通常のショッピング時にペースメーカーが何らかの影響を受けることは通常ありません。
しかし、お店の出入り口に設置されているEAS:電子商品監視機器(盗難防止装置等)に関しては安全性確保の観点から次のような注意事項をお守りください。EASがペースメーカーにおよぼす影響で、臨床上重篤な症状が起こることはないと考えられますが、機器のそばに必要以上に留まったり立ち話することなどは避けましょう。また、お店の出入り口にEASが設置してある場合には、立ち止まらずに中央付近を速やかに通過しましょう。図書館等の出入り口に設置されていたり、設置がカモフラージュされている場合もありますのでご注意ください。

EASとは・・・・・

EAS(Electronic Article Surveillance)は、電子商品監視機器(盗難防止装置等)の総称です。

EASロゴマーク現在、流通業における商品管理やロス管理を防止・抑制するために、EAS機器の導入が進んでいます。このマークは、日本EAS機器協議会がEAS機器導入店表示ステッカー等のために作成したもので、電子商品監視機器(盗難防止装置)に付けることが推奨されています。このステッカーが貼られているお店や、公共機関の出入り口付近では、立ち止まらずに中央付近を速やかに通過するようにしてください。
調理
調理等でIH炊飯器やIH調理器(電磁調理器)等を使うときには、ペースメーカーの植込み部分を近づけないように注意しましょう。
例えば、使用中のIH機器(配膳時、保温中)にペースメーカーの植込み部分が近づきすぎるような姿勢をとらないでください。
また、めまいやふらつき、動悸など身体に異常を感じたときは、直ちにその場所を離れてください。

※IH(Induction Heating)は電磁誘導加熱の略称で、IH炊飯器、IH調理器の機器にこの仕組みが使われています。発熱の仕組み上、これらの機器は使用中に電磁波を発生します。

遊戯

皆さんが日ごろから親しまれている遊戯ですが、そのほとんどにおいては、今までと変わりなく、お楽しみいただけます。しかし、その一部においてはペースメーカーに影響を与える可能性がありますので、下記の点をご注意いただければと思います。

まず、全自動麻雀ですが、使用中に常に磁気を発生させ、ペースメーカーの作動に影響を与える可能性が高いですので、使用を避けていただくことをお勧めします。もし使用中に気分が悪くなった場合は速やかにその麻雀卓から離れていただいき、まだ続行される場合は電動でない麻雀卓をご利用いただくことをお勧めします。

次にパチンコですが今のところ、ペースメーカーに支障をきたしたという報告は受けていません。しかしながら、一部のパチンコ台では、硬貨などでハンドルを固定することを防ぐため、ハンドルを手で握っていることを確認するために、ハンドルの部分に非常に微弱な電流を流しているものがあると言われています。その場合、理論的にはペースメーカーの作動に影響を与える可能性があります。
しかしその場合でも、ペースメーカー自体が壊れてしまうような強い電流であることは考えられませんので、影響は脈が一時的に乱れるというものになると思われます。 万一のことを考えるとご使用にならない方が望ましいですが、もしご使用になる場合は、脈が乱れたとお感じになったらすぐハンドルから手を離していただくことをお勧めします。